2019/03/14

個性的な賃貸物件の内覧会

みなさん、こんにちは。「群馬の家」編集部です。

日頃、「群馬の家」の取材にご協力いただいている工務店さん、設計事務所さんが手掛けた賃貸物件の内覧会が同時期に2箇所ありましたので、見学させていただきました。

まずは高崎市の高崎経済大学の近くに建てられた、単身者向け賃貸アパート「木鹿荘」。
ポライトデザインオフィスさん設計、ほしかわ工務店さん施工です。


コの字の内側に玄関が配置された6戸は、メゾネットあり、平屋あり、ロフトやデッキやバルコニーなどそれぞれに特徴があります。


中には、ほしかわ工務店さんが参加している、デザイナーが設計して大工さんが造る家具「わざわ座」の木の家具が造り付けられた部屋もあります。

こちらは平屋タイプのキッチンスペース。窓の外はデッキになってます。

場所柄、大学生の入居が多くなるのではないかと思いますが、若いうちからこうした住まいで暮らせるのはうらやましい限りですね。


次は太田市内に建てられた、arc-dさん設計の賃貸です。
こちらはファミリー向け。3LDKが3棟連なっています。


各戸に独立した外でくつろげる空間が設定されているのも大きな特徴です。
テラスやバルコニーなど、部屋によって違いがあります。
内部はarc-dさんらしい雰囲気を感じさせながらも、住まい手によって柔軟に対応できるようにゆったりしたスペースと十分な収納力を備えたシンプルな構成でした。
この周辺でこうした賃貸物件は珍しいので、豊かな住空間を望む家族が入居のではないかと想像します。地方都市といえども、賃貸にも選択肢がある方が良いですね。


普段は新築、リノベーションの戸建て住宅を見ることがほとんどですので、たまたまですがこうした機会に恵まれて参考になりました。
これまでは群馬のアパートと言えば、単身者か結婚後の数年を過ごすというイメージでした。「群馬の家」で取材にお邪魔する住宅で聞いても、アパートからの住み替えが圧倒的に多いです。
今後は老後の過ごし方も含め、さまざまな暮らし方が想定されます。
そういった意味でも、個性的な賃貸物件が群馬にもできていくことは、望ましいことなのではないでしょうか。

続・学生たちがつくる家

みなさん、こんにちは。

前橋市にあるフェリカ建築&デザイン専門学校が取り組んでいる、在学中に実際の家づくりを行う「家創りプロジェクト」で造った家の見学会が催されましたので、お邪魔してきました。


2018年9月に開かれた見学会で、構造を見せていただいた建物です。

前回の見学会の様子はこちら

どのように仕上がったか気になったので、見せていただきました。
基本的に、予定通りに完成しているようです。
2階を子ども部屋だけにした、1階だけで生活できる間取りを採用しています。
屋根の傾斜を生かした吹き抜けも見どころの一つでした。


左手が玄関、右手がキッチンです。
奥は寝室と浴室に繋がります。
木を見せたナチュラルなデザインを基本にして、落ち着きのあるブルーをところどころ組み合わせていました。
面白い点としては、玄関とリビングに繋がっている小上がりの和室があります。


障子を開くことでで玄関からもアクセスできるようになります。
写真では見えませんが、玄関側には木製のベンチが造り付けてありますので、靴をはく際にも便利に使えそうですし、昔の住宅によくあった土間のように、ちょっとした来客対応も可能でしょう。
キッチンから見える南側の窓には縁側のようなデッキがあったり、道路側の目隠しに木格子を使ったりと、土地側に合わせて和のテイストを盛り込みつつ、今風の暮らしが快適に過ごせる住まいになっているようでした。
また、完成してからは見えませんが、耐震性能にもずいぶんこだわったと、学生さんに説明してもらいました。


建築に携わりたいという志をもった学生が、社会に出る前に家を一軒建てるプロジェクトに参加できるというのは、全国的にも珍しいようですし、何より学生にとってかけがえのない経験になるのではないでしょうか。
どんな仕事も同じかもしれませんが、一人前になるまでの道のりは簡単なものではありません。道半ばで諦めてしまおうと思うことがあるかもしれません。そんなときでも、すでに家づくりを行っているという経験は、きっと若者たちの背中を押してくれるのではないかと感じています。
こうした取り組みは大変でしょうが、可能な限り続けていただきたいものです。
次年度はどんな住まいが計画されるのか、今から楽しみです。

ちなみに、このプロジェクトで建てた家は、原価に近い価格で販売しているそうです。
気になる方はチェックしてみてください。